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☆ 体脂肪率の評価のしかた
このニュースでも紹介した体脂肪率ですが、一体何を測っている
のかという疑問をお持ちの方も多いと思いますので、その解説をし
ましょう。
人体には大きく分けて、脂肪組織とそれ以外の組織(除脂肪)が
あり、そのうち脂肪組織の重量の割合を体脂肪率と呼びます。ただ
し脂肪、除脂肪の割合を正確に測るには、からだをばらばらにする
しかありませんので、測定される体脂肪率は推定値にすぎないのです。
体脂肪率の測定法にはいくつかあり、水中体重法と呼ばれる、水
中での体重から人体の密度を算出し、推定する方法が一番正確であ
ると考えられています。
最近普及してきた体重計に組み込まれている脂肪計は、体内に弱
い電流を流し、電気抵抗から体脂肪率を推定しています。筋肉の方
が水分を多く含むため電流を通しやすく、電気抵抗が大きいほど脂
肪組織が多いことがわかります。この機器は手軽に測定できるとい
う利便性を持っていますが、1日の中でも水分量が一定でないため、
測定するたびに値が異なるなどの難点もあります。そのため、でき
るだけ測定条件を等しくする必要があり、メーカーでは入浴後の就
寝前に測定することを推奨しています。また、体型によっても多少
の誤差が生じるため、他人との比較も簡単にはできません。極端に
脂肪の分布が偏っていたり、ボディビルダーのような筋肉の多い人
では正確性が低下します。ですから同じ条件で測定して、数値が増
えたら体脂肪率が高くなったと評価するべきでしょう。
男性で20%、女性で30%を超えると肥満傾向という基準は参考
にはなりますが、測定するたびに一喜一憂するのではなく、何度も
測定を繰り返して、自分の傾向をつかむことが大切です。
御殿下記念館の体力測定でも、この機器を用いています。また、
両手でグリップを握る脂肪計も原理は同じです。試してみてくださ
い。
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