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☆トレーニングの5原則
効果的にトレーニングを行うために、知っていた方がよいトレーニング
の原理・原則の第2弾です。3つの「トレーニング効果の原理」に続き、5つ
の「トレーニングの原則」を紹介します。
<トレーニングの5原則>
●意識性の原則:使っている筋肉を意識することも大切なトレーニング
正しい姿勢をとり、鍛えたい筋肉にしっかりと負荷がかかるようにすれ
ばより効果的なトレーニングができます。正しい動きでトレーニングする
ためには、「今どの部分をトレーニングしているのか」、また「その部分に
ちゃんと負荷がかかっているか」を自分自身で感じながらトレーニングを
することが大切です。
例えば、腹筋運動で、起きあがること(動作)や、何回行うかということ
(回数)自体にこだわりすぎて、腹筋以外の筋肉を使って行っていません
か?一度おなかに手を当てて、腹筋の収縮を確認しながらゆっくりとや
ってみてください。筋肉は関節をまたいで骨に付着していますので、各関
節を意識して動かすことでその関節を動かすために使われている筋肉
の動きを感じ取ることができます。
●全面性の原則:バランスのとれた体力づくり
トレーニングには、筋力や瞬発力等を鍛えるものや、持久力を鍛えるも
の、身体の柔軟性をトレーニングするものなどがあります。それぞれの目
的に応じて、一番効果の期待できるものを選んで行うことは非常に重要
ですが、そればかりを行っていると身体全体の体力のバランスが悪くなっ
てしまいます。
たとえば、筋肉をつけたいからといって、筋トレばかりやっていると、柔
軟性や心肺持久力が落ちてしまい、せっかくの筋力も十分に生かせなく
なってしまいます。もちろん有酸素運動ばかりでも、筋肉が弱ってしまい、
せっかくの持久力(スタミナ)も宝の持ち腐れとなってしまいます。それ以
外でも、例えば筋トレで、腕力をつけたい、もしくは腕を太くしたいといって、
腕のトレーニングばかり行う人が結構います。腕のトレーニングばかりし
ていても、特異性の原理で、脚や体幹の筋肉は鍛えられませんから、全
身の筋力バランスが崩れてしまいます。腕単体の筋力は確かに強くなる
でしょうが、その腕がくっついている体幹やそれらを支える下肢の筋肉が
弱いままだと、腕の筋力を十分に生かすことができないばかりか、強い腕
の筋力によって弱い肩などを傷める場合もあります。
目的に合わせてトレーニングをすることも重要ですが、全体のバランス
を常に考えて、全身をまんべんなくトレーニングするようにしましょう。
●個別性の原則:トレーニングはマイペースで
よく、「私の年齢ではどのくらいの負荷を使うのが標準なのですか。」とか、
「私くらいの年齢では、何キロ持ち上がればいいのですか。」などの質問を
受けます。確かに標準値を目標にしてトレーニングを行うのも一つの方法
ですが、体力レベルは個人個人によってかなりの差がありますし、その差
は年齢が上がるに従って大きくなります。
トレーニングというのは、他人と競い合うものではなく、今の自分の体力レ
ベルを着実に上げていくことが大切です。はじめから無理な負荷でトレーニ
ングをしたり、過大な目標をたててしまうと結果的に長続きしなかったり、ケ
ガをしてしまったりすることもあるでしょう。従って、標準値や他人の記録な
どはあまり気にせずに、自分にあった運動強度で、自分にあったトレーニン
グをすることが体力強化の近道となります。
●漸進性の原則:楽にできるようになったらすこしづつ負荷をあげていく
トレーニングの効果が現れてくると、これまでの負荷では物足りなくなって
きます。
筋力が増加するに従って、徐々に運動負荷(又は量)を高めていくことが
更なる効果を引き出すために必要です。現状に満足せず、常にレベルアッ
プを心がけるということです。
ただ、運動は続けていくことに意義があり、運動の習慣的な継続ができな
くなるような負荷をいきなり使うことは勧められません。 あくまで自分のペ
ースで徐々に負荷を増していくようにしましょう。
●反復性の原則:続けることにこそ意味がある
「3日坊主」は禁物です。少しでも長く繰り返して行うことがトレーニングの効
果を得る必須条件です。はじめから無理な計画を立てず、長く習慣的に行え
るよう、計画を立ててトレーニングしましょう。
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